昨日の帰り、電車の中で雑誌の広告を見ました。
HERSという雑誌で、「　群れない女がカッコいい　」という特集かな？
写真が黒系ファッションで、ちょっと目にとまったのですが、

シンプルだけど、その他大勢にならない6つの方法　「地味派手」スタイルで“目に留まる女”
とか、人と被らないナンタラとか。
で、これが流行したら、どうなるのだろ・・・・。　やっぱ被るんじゃないか？

社会心理学者のソロモン・アッシュという人が、昔、面白い研究をしました。
１、２枚のカードを用意し、１枚に線を１本だけ書く。
２、もう１枚にも線を３本書き、その内の１本だけが先ほどの線と同じ長さ。
３、この３本の内、どれが、１枚目のカードの線と同じ長さか、答える。
４、この線の長さの違いは、一目瞭然にしたので、まず間違えるはずが無いようにする。

面白いのは、この後です。♪<(ﾟｰ^)ﾉ^*
まずは、一人ずつテスト、次にグループで正解を言いあうテスト。
被験者の中に　サクラ（？）を数人入れ、被験者が正解を言う前に　間違った答えを言わせる。
すると被験者は、どうするのか！

一人ずつで、テストを受けた時、間違えた人は皆無だったのに、このサクラを仕込んだ
グループテストでは、間違った答えを聞き、その答えに従ってしまうことが多かったそうです。
一応、胡散臭そうにしたり、えっ？ん～～？という表情や態度はしたものの
考えた上で、間違った答えに賛同してしまう。

みんなが、自分の認識と違うものを選んだ場合、自分の認識を疑い出し、自信がなくなり、
他者に追随する。これをアッシュは、「社会での順応」としたらしい。

さらに神経科学者のグレゴリー・バーンズという人は、このアッシュの実験に
ＭＲＩを使って、一体、この「順応」の時、脳の活動はどうなっているのかも調べた。
彼が使ったのは、線ではなく、図だったようですが、方法は一緒です。
この実験では、１０人に４人が間違った答えに賛同した。

もし、正しい認識をしているのに　みんなの意見に従おうとしているなら
問題解決に関与する前脳領域が活発になると予想を立てた。
が、知覚と認識をつかさどる右頭頂間溝が　活発になった。

ということは、被験者は慎重に考えたすえ、みんなの意見に従うという決断を下したのではなく
問題そのものを　別な見方をしようとしているということになるらしい。
他人の言葉を聞いて、見方を変えてしまうのです。

なんと言われようと　間違った答えを選ばなかった人の脳は、
感情と関連づけられる部分が　活発だったそうです。
これは、集団と相反する行動に　本能的な危険性を感じているとも言えるらしい。

草食動物が、群れるのは、肉食動物から身を守るためと言われています。
一匹でいるより、群れでいた方が、的になる確率が低くなるからですね。

どちらが良いか、悪いかは、結論付けられません。
どちらも　その人なりの生き方であり、その人なりの主張だと思います。

ただ、どちらにしても、「　危険性　」を感じるなら、ちょっと考えた方が良いかもしれませんね。
そして、自分と同じにならなかった人を　「　相反する　」と思うのは、いかがなものかとも　思います。

常識、普通、みんながそう言う、などに惑わされない自分で有りたいですねぇ・・・・・・。