『 死にぞこないの青 』
2010/01/20 22:01:04
飼育係になりたいがために嘘をついてしまったマサオは、
大好きだった羽田先生から嫌われてしまう。
先生は、他の誰かが宿題を忘れてきたり授業中騒いでいても、
全部マサオのせいにするようになった。
クラスメイトまでもがマサオいじめに興じるある日、
彼の前に「死にぞこない」の男の子が現れた。
ホラー界の俊英が放つ、書き下ろし長編小説。
著者略歴 乙一
1978年福岡県生まれ。一七歳の時「夏と花火と私の死体」で第六回ジャンプ小説・ノンフィクション大賞を受賞し、衝撃のデビュー。日本ホラー小説界の将来を担う書き手として、注目を集めている
(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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乙一さんが、テレビ出演している動画YouTubeです。→ 前半 後半
後半の4分頃から、乙一さんの学生時代の様子が、語られています。
もし、今、教室の中で、孤立している と感じている人、小説を書く才能が・・・と思っている人
このトークから何かを感じてくれるかな~と思ってリンクしてみました。
この小説のイジメとは、ここ数年、漫画やドラマになっているイジメとは違い、現実的だと思います。
持ち物に何かされるとか、暴力を振るわれるのとは違う、集団心理からくる確証のない精神的抑圧。
多くの人が経験していることだと思います。乙一さんも、そして私にも覚えが有ります。
作品紹介にある「 嘘 」も果たして嘘と言えるかどうか・・・・。
でも、全ては、そこから始まる物語です。
イジメられている。と親に言えないその心情、友達を責められない不確かな現状。
テーマは、それぞれの立場における 他者の目 ・ 自分への評価 、 自己保身 だと感じました。
精神的に追い詰められた少年の胸中の変化は、段階を経て、その結末は・・・・。
この変化の段階を読んでいてエリザベス キューブラー・ロスの『 死ぬ瞬間 』を思い浮かべました。
乙一さんの魅力である、心理描写、心の推移、勧善懲悪など無いグレーゾーン。
これらが、全て楽しめる作品です。
乙一さんの作品、実は大好きですが、一般的にいうと「 グロい 」ので、Q.O.L.としての紹介は、
ど~~だろ~~~。と思ってましたが、大好きな「 ZOO 」や「 GOTH 」を10グロとすると
この作品は、3グロくらいwww で、いっかな~と思ってアップしました。
でも、グロ表現が苦手な方は、ご注意を (v^ー゚)
あ! もう1作品、紹介できそうな本を思いだしたww チェックしてから次回、ご紹介しますね。