『 どんなきぶん? 』
2010/06/26 20:28:57
アーサー ビナード (著)
福音館書店 (2001/11/1) 40ページ絵本
生の野菜と果物に目鼻をつけて百面相。
見て!と思わず隣の人の肩をたたきたくなる、迫力満点の大判絵本。
真っ赤なパプリカをはじめ、玉ネギ、トマト、キウイやリンゴ、
何でもちょっと加工して顔にする。
目にはその名も「ブラック・アイ・ビーンズ」という豆が使われ、本当に目玉のよう。
ピーマンのヘタを鼻に、凹凸で頬(ほお)、口をナイフで切って開けた、濃緑のすごみ顔。
大写しになったイチゴのぼつぼつにゾクッ。
エシャロットの色白女性たち、あでやかなルージュのハッとする口もとだ。
目や口への切れ目の入れ方ひとつで、表情が一変する。
怒った顔、いたいけな顔、情けない顔、とぼけ顔、怖い顔。
色の効果もあり、どの表情も迫真的。見慣れた物の変貌に、新鮮な驚きが満ちている。ジュースばかりで野菜や果物嫌いの子ども、貧血気味の女性に、目と耳からのビタミン補給としていかが?
詩人ビナードの、字数少なく温かで気の利いた日本語訳が、圧倒的なビジュアルを支える。
誰もが考えつきそうなのに、ここまでパワー全開で押し出せなかった、アイデアの勝利。(中村えつこ)
<出版社 / 著者からの内容紹介>
まず、野菜やくだものの新鮮でユーモラスな表情を楽しんでください。
この本は第一に、野菜やくだものの形を人の顔になぞらえて見る「見立て」の本です。
ものを見立てるというのは、人間の基本的認識行為で、どんなに幼い子どももその行為の楽しさを知っています。ですからこの本は、子どもたちにとって、楽しい刺激に満ちたものだといえるでしょう。
それから第二に、ページをめくるたびにあらわれる野菜やくだもののさまざまな表情からいろいろな感情を読みとる楽しみも与えてくれます。
わたしたちが味わう多様な感情が、野菜やくだものの愉快な表情として形を与えられているのを見ると、だれしも思わず笑い出してしまうでしょう。
そして第三に、この本を工作の本だと考えることはできないでしょうか。多様な表情や感情を存分に楽しめば、さあ、自分でも作ってみようという気になるのではありませんか。
* * * * * * * * * * * * * * * * * * 以上 amazon 商品説明 から * * * * *
原題は、「 How do you peeling ? 」
「 How do you feeling ? 」とひっかけているのが面白い。w
絵本セミナーの最初に使おうかと 思ったのですが、いかにもアメリカっぽい画像が
みんなに好まれるかどうか・・・・つか、怖がる人、不快に感じる人もいるかも。
と断念した絵本です。
セミナーの皆さんに 見せてみると、結構、平気とか面白いという反応で、
使えば良かった・・・・・と思った。