『 静かな爆弾 』
2010/03/16 21:12:50
テレビ局に勤める早川俊平は、ある日公園で耳の不自由な女性と出会う。
取材で人の声を集める俊平と、音のない世界で暮らす彼女。
やがて恋に落ちる二人だが。
吉田 修一
1968年、長崎県生まれ。法政大学経営学部卒業。
96年「water」が文學界新人賞最終候補となる。
97年「最期の息子」で文學界新人賞受賞。 同作は第117回芥川賞候補となる。
2002年『パレード』で第15回山本周五郎賞受賞、同年、「パーク・ライフ」で第127回芥川賞受賞。
2007年『悪人』で毎日出版文化賞、大佛次郎賞をダブル受賞。
純文学、エンターテインメントの領域を越えた今最も注目される作家である。
(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
* * * * * * * * * * * * * * * * * * 以上 amazon 商品説明 から * * * * *
「 中途半端な気持ちじゃない 」
「 君を守りたいなんて、傲慢なことを 思っているわけでもない 」
「 君の苦しみを 理解できるとも 思えない 」
「 君を幸せにする 自信もない 」
「 でも 」
「 そばに いてほしい 」
帯記載(本文より)
とても正直で、誠実だと思いました。o(^-^)o
昔、教会で結婚式を挙げたいクリスチャンではないカップルに 数日間のお話し(式前礼拝)
をされている神父さんに 聞いた話を思い出します。
「 大概のカップルは、相手を幸せにしたいと言います。特に男性は。
でも、幸せは、どちらか一方が “してあげること” では無いんですよね。
二人で幸せになろうと お互いに相手を思いやる心をもった夫婦になって欲しいんです。 」
幸せにしたい、守りたい、という気持ちは とても素敵な想いです。
ただ・・・・・長く続けるには、ちょっと無理があるカモ。
お互いに変わるし、状況も変わるし、様々なことがあるからねぇ・・・。
知らず知らずに 相手をコントロールしようとしてたり しないよう気をつけましょう。(^-^ )
この作品には、話し言葉、 感情の呟き と 書き言葉 の性質の違い、
思っていることを 文章に書くという時に 人はどういう変換をしているのか。
そんなことを 感じさせる場面が多く出てきます。
話言葉は、「 吐き捨てる 」、書き言葉は「 書きのこす 」という言葉があるように
少しだけ性質が違うように 思います。
最近、話題になっている 呟き系投稿・・・・感情の吐き捨てを書きのこしている。
と感じる時があります。 公的な場に。 一時の感情と思考って 必ずしも同じじゃないし。
もちろん、不特定多数の人に読まれることを 前提にして 世界に発信しても良いと思ったことを
投稿前にきちんと再度内容確認し、校正している人もいらっしゃるとは思います。
あ!呟き批判じゃないですからね~、論議は勘弁して下さいませ・・・・・。
ただ、文字と言葉、私的、公的の違いというのを 考えることを忘れないようにしたいなぁ~
と思う日々です。
エンディングで、俊平が何度も書き直した末に送った メールの一言 素敵でした。(^-^ )