『 あなたをずっとずっとあいしてる 』
2010/09/08 19:53:09
ポプラ社 (2006/01) 40ページ 商品寸法: 26 x 21.2 x 1.6 cm
心優しいマイアサウラのおかあさんは、
あるひ、たまごをひとつひろいました。
じぶんのたまごといっしょに、たいせつにそだてていると、
生まれてきたのは…。
マイアサウラとして育てられたティラノサウルスの子・ハートは、ある日恐ろしいティラノサウルスに出会います。自分もティラノサウルスだと知ってしまったハートは…。
大人気のティラノサウルスシリーズ第4弾。
宮西 達也
1956年、静岡県生まれ。日本大学芸術学部美術学科卒業。
作品に、『 おまえうまそうだな 』(けんぶち絵本の里大賞)『 おとうさんはウルトラマン 』(けんぶち絵本の里大賞・びばからす賞)『 帰ってきたおとうさんはウルトラマン 』『 パパはウルトラセブン 』(ともにけんぶち絵本の里大賞)『 うんこ 』(けんぶち絵本の里大賞・びばからす賞)『 大きな絵本にゃーご 』(第38回造本装幀コンクール展読書推進運動協議会賞)『 きょうはなんてうんがいいんだろう 』(講談社出版文化賞・絵本賞)など多数ある。
(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
* * * * * * * * * * * * * * * * * * 以上 amazon 商品説明 から * * * * *
先日、飲み会にて、絵本セラピスト仲間がくれた絵本です。(笑)
いえ、正確に言うと、くれた絵本の中の一冊です。(爆!
彼は酔うと、持っている絵本を「 これ、あげる 」といつもくれます。
この絵本、表面上は、「 母親の子供に対する愛情 」のように読み取れるかもしれません。
でも、ここで、ひとつ気づきませんか?
母親は、自分の子でないことを知っています。
同じようなテーマを扱った作品に“ ひろすけ童話 ”の「 よぶこどり 」というのがあります。
りすが卵を拾い、生まれた鳥のヒナを愛しみます。
朝、鶏がコケ・コ(カ)ッコーと元気に泣く声を聞いて、その子を「 カッコー」と名付けます。
この本の中でも、近所(?)の人が、「 お前は、拾われた卵から生まれたんだよ。 」と
子に教え、子は困惑します。
そしてカッコーもハートと同じように、ある日、姿を消して二度と戻りません。
りすは、何年も何年もカッコーの帰りを待ち、待ちわびて、やがてその姿は鳥へと変わり
「 カッコー、カッコー 」と子を呼びながら空へ羽ばたきます。
子供を産めば、母親になり、子を愛せる。 とは限りません。
逆に自分が産んだ子でなくても、縁が繋がり愛おしんで育てると母となれます。
大切なのは、「 産んであげた 」ではなく、共に生き、出逢えたことは、有り難いこと
と気づくことではないかな。
これからは、色んな状況から出産が難しい人達が増えていくことでしょう。
親と子の出逢いは、親を育てるために子が来てくれるのだと 私は感じるのです。
何が何でも自分達の遺伝子・・・・この感覚は生物として自然かもしれないけど
次世代を任せる人間を残すことを考えると 本当に重要なことは、他にもあるのではないでしょうか。