- 2024/05/18 [PR]
- 2010/11/21 『 絵本処方箋 』
- 2010/11/20 『 みんなのバイト時代 』
- 2010/11/17 『 ナイフ 』
『 絵本処方箋 』
2010/11/21 10:42:40
朝日新聞出版 (2010/5/7)
年齢制限なし!はじめて本に出会う子どもから疲れ気味の大人まで、一冊の絵本が人生を救い、変えていく。心に効く、絵本たち。
絵本は年齢制限なしの、深くてココロにやさしいメディア。はじめて本に出会う子どもにとっても日々疲れ気味の大人にとっても、一冊の絵本が人生を救い、変えていく。「ちょっと煮詰まったら」「『忙しい』が口癖だったら」「悲しみに向かい合っていたら」「人とちょっと距離が置きたかったら」「やさしい眠りがほしかったら」……そんな時はどんな絵本が効くのだろう。クレヨンハウスの落合恵子が薦めるとっておきの73冊。
落合 恵子
1945年、栃木県生まれ。作家。子どもの本の専門店「クレヨンハウス」と女性の本の専門店「ミズ・クレヨンハウス」を、東京と大阪で主宰。幼児教育誌『月刊クーヨン』発行人
(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
* * * * * * * * * * * * * * * * * * 以上 amazon 商品説明 から * * * * *
73冊の絵本紹介を 落合さんのエッセイを添えてつづられています。
落合さんが、その絵本を読んで、「 こんな時に読んだら・・・ 」という処方箋です。
自分の弱さに腹が立ったら
ちょっと煮詰まったら
「 処分 」したものがきになったら
誰も私を 気にかけてくれないと思えたら
などなどに 決して押しつけではなく、「 私はこんな経験からこの本をこんな風に 」
という姿勢に好感が持てました。
実際にはその人それぞれの感性やその時の心の状況で、全く違う感じ方をするものです。
読んだことのある絵本に関する落合さんと私の感想の相違も 勿論ありました。
でも、絵本を選ぶ時の1つの指針になるなぁ・・・と思いました。
実際、読んでみよ~♪ と思った絵本のページに貼った付箋も多々。
まずは図書館で、実際に手にとってみたいと思っています。
挿絵や装丁の好みも 人それぞれ。
文章だけでなく、それらの要素も相まって、読み手に語りかけてくるのが絵本。
文庫本・新書・単行本とは一味違った 大人としての絵本の楽しみ方ですよ。
『 みんなのバイト時代 』
2010/11/20 20:30:13
FromA編集部 (編集) 太田出版 (2007/08)
みんな最初は、「 初めて 」だった!
寄り道は、楽しい。夢をカタチにした82人が語る、様々なプロセス。
アルバイト情報誌『FromA』の好評連載を、遂に単行本化。
ウェイトレス、家庭教師、洋服屋・・・
夜明け直前の、かけがえない日々。
* * * * * * * * * * * * * * * * * * 以上 amazon 商品説明 から * * * * *
バイトを始めるキッカケは、欲しい物があるでも、自由に使えるお金が欲しいでもなんでも良い。
独り暮らしなら、生活のため、食べるため、まかない目当てに単発でもバイトするも良し。
とにかく働いてみる。
すると見えてくるものがある。
アレコレ仕事内容を選んでいるだけで、始めない人へ。
ここに出てくる芸能人で好きな人が居たら・・・・興味持った言葉があったら・・・
なかなか動けないなら、一度読んでみるのも良いかもしれませんよ~。
●Part1 飲食・フード系のアルバイト体験
「 一番鍛えられたのは、敬語です。 」
ポテトを作る早さが近畿で2位やった。(梶原)」
カフェバーの倉庫で1回ほんとに倒れましたよ。(濱口)」
「 今も壮大なアルバイトを続けていると言っても過言じゃないです。(笑)」
心のより所があったってことに感謝したいと思います。(堤下)」
ボーっと立って、指示待ちしてるといつも怒られて。 」
認められたときは、すごく嬉しかった。 」
ピットの中でイスの上に立ち上がるとかね。 」
「 ボクは意識がずっとアルバイト。ちゃんとした社会人から逃げ回っているんですね。 」
バイトするからには、何か得て帰らないと、と思うんです。(品川)」
店員とケンカして、寿司屋と喫茶店は辞めました(笑)(ジュニア)」
「 原点は自分の生活。今後もこの思いは、変わらないでしょうね。 」
夜中の1時に店に入って、1時25分には家にいたことも。(矢作)」 レストラン・レンタルビデオ屋
『 ナイフ 』
2010/11/17 20:57:17
新潮社 (2000/06) 坪田譲治文学賞受賞作。
「悪いんだけど、死んでくれない?」
ある日突然、クラスメイト全員が敵になる。
僕たちの世界は、かくも脆いものなのか!
ミキはワニがいるはずの池を、ぼんやりと眺めた。
ダイスケは辛さのあまり、教室で吐いた。
子供を守れない不甲斐なさに、父はナイフをぎゅっと握りしめた。
失われた小さな幸福はきっと取り戻せる。その闘いは、決して甘くはないけれど。
私はナイフを持っている。
これで息子を守ってやる…。
小さな幸福に包まれた家族の喉元に突きつけられる「いじめ」という名の鋭利なナイフ。
日常の中のゆがみと救いをビタースイートに描き出す出色の短編集。
* * * * * * * * * * * * * * * * * * 以上 amazon 商品説明 から * * * * *
「ワニとハブとひょうたん池で」
町の池にワニが住み着いた。
特別な理由もなくイジメの対象にされているミキは池に集まる人たちを見て思う。
捕まえるだけじゃ物足りないんだ。
ワニが暴れて、ここにいる誰かに噛みついて、悲鳴があがって、血が飛んで、
最後はワニも殺されちゃわないと、「今日はつまんなかったな」なんて言いながら
引き挙げるんだ。
ゲームだもん。 こんなの、全部。
恨みや憎しみがなくたって、こんなふうに追い詰めていって、笑いながら殺すこともできるんだ。
「ナイフ」
マイホームを購入し、妻と息子と平凡ながら幸せな暮らしをしていくはずだった。
息子が中学生になり、何かが少しずつ変わっていく。
背が低いからイジメられるのか? イジメられたから自分より弱い者を更にイジメるのか。
息子と学友、駅前ロータリーにタムロする若者。
父は露天商から サバイバルナイフを購入していた。
「キャッチボール日和」
野球好きの父に荒木大輔と同じ 大輔 という名前をつけられた大輔はイジメによる登校拒否児。
そのイジメの内容は、心身共にわたる悲惨な描写がされている。
大輔が転校していった後の教室と生徒たち。
傍観者的立場をとっていた大輔の幼馴染:好美は思う。
「完全なコドモじゃないから、やってはいけないことや悪いことは、たくさんわかっている。
でも、やっぱりコドモだから、わかっていることをうまくやれない。」
「エビスくん」
転校生の戎(えびす)君。
兄ひろしから転校生の話を聞き、ご先祖様はエビス様かもしれない。会いたい。
と言いだす妹は、重篤な病でいつどうなるかわからない。
日々、えびす君からイジメをうけているひろしは、エビス君に見舞いに来てくれとも言えず。
「ビタースィート・ホーム」
教師から見た「 正しさ 」の指導と親から見た「 正しさ 」。
子育てにおいて、正しいことが全てなのか。
そして親は果たして、正しく育てることなど出来るのか。
親も教師も 正しい子どもの教育 なんて現実に可能なんだろうか。
イジメる側とイジメられる側。
そこには、それぞれの理由があったり無かったり。
現実にも明確な理由など存在しないのかもしれない。
ただ、社会では 犯罪レベル の行為が無法地帯のように行なわれている。
親の影響なのか、平和すぎる世の中のせいなのか。
老人と触れあうことのない核家族化が、死に対する認識を弱めたのか。
一人として同じ人間は居ない。
その人間たちが関わるイジメには、同じケースもないのだと思う。
良いこと、悪いことは、おそらく百も承知で、それでもやってしまう。
「 それは、悪いことだ 」と諭しても何の意味もない。
イジメに気づいた人が出来ることは何なのだろうか。
イジメを終わらせれば、それぞれの子のその後は平穏になるのだろうか。
そんな取りとめのない、答えが見つからないようなことを考えていました。